中国の第8回茅盾文学賞の審査結果が20日に発表されました。そして、張煒の『你在高原』、劉醒龍の『天行者』、莫言の『蛙』、畢飛宇の『推拿』、劉震雲の『一句頂一万句』という5作品が受賞しました。
張煒の長編小説で450万字の『你在高原(高原にいる君)』は20年の歳月をかけて出来た作品で、史上最長文の純文学作品とも言われています。劉醒龍の『天行者』は中国の民営学校の教師をモチーフにしたもので、農村部にいる文化人の切ない一生を描いています。莫言の『蛙』はここ30年間、中国で実施されてきた計画出産政策にスポットを当て、それによる社会問題に触れています。畢飛宇の『推拿(マッサージ)』は目の不自由なマッサージ師をクローズアップし、彼らの生活への愛を物語っています。劉震雲の『一句頂一万句』は一般人の生活に焦点を絞り、「外への追求」と「自分への復帰」をテーマに展開しています。
今回の茅盾文学賞では初めてインターネット小説にも分野を拡大しましたが、残念ながら、最終の受賞結果には入りませんでした。(08/21 Lin、小野)