日本に来ると、路上を軽快に走る軽自動車を街のあちこちで見かける。軽自動車はコンパクトで、デザインも豊富で、個性にも富んでいる。中にはディズニーランドのゴーカートを彷彿させる車種もある。光明日報が報じた。
日本では、排気量660cc以下の車両は「軽自動車」と呼ばれている。中国では排気量660cc以下の小型自動車というと人気が低いが、それでもエアバッグやエアコンなどが完備され、高速道路における120キロ走行も全く問題ない。また、軽自動車は維持費が安いのに加え、エネルギー消費削減や小型自動車推進を図る政府の政策が功を奏し、人気は高まる一方だ。日本では現在、1000cc以下クラスの小型自動車が、自動車保有量の5分の1を占めている。
ガソリン代を含む維持費の安い小型自動車が人気となっている日本のほとんどの都市において、各家庭に少なくとも2台の自動車がある。夫が通勤用に1台使い、妻が子供の送り迎えや買い物用に軽自動車を使うというパターンがほとんどだ。後者は、中国における自転車のような存在だ。地域別に見ると、軽自動車の所有率が高いのは西日本。四国や九州では、所有率が50%近くになっている。その理由は、これらの地域は冬でも雪がほとんど降らず、スリップを心配する必要がないほか、狭い道路が多いためで、軽自動車のほうが便利になるのだ。東京などの大都市でも、道路が狭く、駐車料金も高いため、軽自動車が大人気となっている。
島国の日本は、国土が小さく、資源も乏しい。そして、街の道路は狭く、ガソリン代も高い。さらに、中部や南部の大都市に人口が集中している。これらの要素が重なり、日本の自動車メーカーは本土において、多くの小型自動車を投入している。日本の街を走り回るには、燃費が良く、狭い道でも運転しやすい小型自動車が最適なのだ。取材に同行してくれた日本人男性は、「日本の文化における『軽』、『小』という特徴が反映されている。他の国では、大きくて重いものが人気になるが、日本では『小さくて軽く、コンパクト』なものが重視される。実際には、現代社会において、この種の『軽』、『小』という概念は省エネと密接な関係がある。同じ商品を生産するにしても、日本は使う材料や時間、消費するエネルギーを他の国より減らさなければならない。これは、日本人が企業を経営する際の一種の『本能』」と説明してくれた。