5歳の子供が父親を手伝って果樹の手入れ、この幼い背中、家出した母親は子供が母親を想っている事を知っているのだろうか
私は韓衛剛、山西省文水県の普通の農民で、妻の劉迎艶は勤勉で善良、普段は子供を育て、老人に寄り添い、家の中も外も全てがきちんと整頓され、琴瑟相和す夫婦仲の良い生活が“東方の一筋の稲妻”に破られ???ゆっくりとではあるが田畑で彼女を見かける事が無くなり、台所も乱雑に、子供や老人は放りっぱなし、一日中訳の解らない事をつぶやき、家は徐々に以前の暖かさを失い、妻の変化がこのように大きい事に驚いていると、2015年の正月前に家出してしまい、それから妻探しが始まった。
私はいろいろ考えてみたが、全ての原因は邪教の“全能神”だった!“全能神”が我々一家を害したのだ!話しは2012年の世界末日から始まる。
2012年12月の世界末日の噂は方々に広がり、ずっと私と家の事をしてきた妻もこの噂を聞いていた。妻は教育レベルが低く、普段はあまり外の世界と接触しない単純で善良な性格だったが、これを本当の事と信じ込み、“世界末日が来る”、“地球が暗黒に陥る”といった危険な言葉をつぶやくので、私は絶えず妻を慰め、そんな事はあり得ない、存在しない事を信じないようにと言っていた。
これで妻は落ち着いて静かになったと思っていると、妻は間もなく人が変わったようになり、恐れもせずに読んだ事も無い書物『子羊に従う新歌』や『蒙拯救』といった厚い本や薄い本を一日中読んだり、一心不乱に何かを書いたり、外出して女性達と“神”の集会に参加したり、“神”の仕事がうまくいくよう、外で活動して、人を入信させ、“全能神”に従わせ、これこそ本当の神であり、我々人類はこの神が創造したのであり、人に平安や喜びを与え、神を信じれば仕事をしなくても食うに困らない、などと言っていた。
ある時から隣村のおばさんが我が家に来るようになり、始めは農作業を手伝ったり家事をしてくれるので、良い人だと感じていたところ、妻に対してエホバが治めた“律法時代”やイエスが治めた“恩典時代”は既に過ぎ去り、“全能神”が治める“国度時代”がやって来て、神は東方の女性の形をとって中国に降り立ち、人類に対して審判を行なう、等と言った。これを信じれば“永遠の生命を得られ”、“一切の災難を避ける”事が出来、薬を飲まずとも病気は良くなり、災いを避けて平安を保てる、とも言った。
妻が“全能神”を信奉するのに私は反対し、村の壁には宣伝標語が書かれ、テレビでも“全能神”は邪教だと言っているのに信じないのか!と言って無理矢理彼女の資料も焼き捨て、迷いから醒めてくれるよう希望したが、妻は私が明確に反対している事が判ると依然としてこっそり“全能神”の布教活動に参加し、我が家では春には花が咲き、秋には豊作となっても楽しめるのは私一人で、年寄りを世話する者も無く、幼い子供は母親が居なくても同じように生活しているが、5歳の息子は夕方独りきりで、お母さん、早く帰って来て、会いたい。と口にしていた。
妻探しの路を歩いて来て、辛い事を言う必要は無いが、思うのはやはり“全能神”は人を害する、妻だけではなく、一家全員を害する、という事だ。