十年前の悲劇であった。主人者は四川省広安市広安区小井郷官家村六組に住んでいる村民の王明憲である。
その時、王明憲は、肺結核にかかり、重い労作業を従事することができなくなった。村委会は、彼に世話をしてくれ、林業管理員に任命した。また、毎月何十元の手当てを配り、彼の生活に支援を与えていた。最初の時は、王はまじめに仕事をし、隣の人たちに認められ、王の妻も勤労であり、二人は、平凡な生活を送っていたのである。
しかし、1997年から王明憲は法輪功を修練し始め、そもそも平凡であり、幸せな生活は悲劇になった。
「法輪功は健康にいい」と聞き、王明憲は、練習し始めたのである。その後、「ただ動作を真似し練習することは利かなく、『法』を勉強することこそ、効果がある」と聞くと、王は「転法輪」などの書籍を買い、読みながら修練し続き、だんだん法輪功に陥ったのである。
李洪志の「消業論」は、王に深く影響を与えた。特に「法輪功を修練する人は、知らず知らずのうちに病毒をなくすのである。薬を飲むのは、『業力』を抑制するだけであり、体の中の悪いものを徹底的に整理することはできなく、病気はなおられない。薬を飲まず、注射せずに、修練だけで病気を治療する人はスーパーマンである」という話に、王明憲は確信していた。王は、肺結核を治療する薬を飲まなくなり、「修練すれば病気が治り、『圓満成就』を実現することもできる」と心から信じていた。
1998年の春節の頃、広東で働く息子が家に帰り、父である王明憲に千元余の薬を送った。しかし、王は、家族の勧告を聞かず、薬を飲むことを拒んだ。その時の王明憲は「法輪大法」のことばかりを考えていた。
しかし、王明憲は、一生懸命に法輪功を修練していたが、病気はますます悪化した。
「消業」を加速するために、王明憲は全部の時間を「練功」、「学法」に傾け、自分の仕事にぜんぜん関心を持たなくなった。村委会は何回も勧めたが、無効であった。仕方なく、村委会は彼を解雇した。妻は、このことについて彼に文句を言ったとき、彼は「たいしたことではない。『圓満成就』を実現したら、何でもあるよ」と言い返し、他人の忠告にぜんぜん耳を貸せなかった。
修練することにしたがって、王明憲は、だんだん性格も変わった。隣の人が話しかける時、いつも聞かないように沈黙のままにして、或いは「お前たちは分からない。『圓満成就』が最高だ」と言いながら、急いで去ったのである。
1999年の春節を経った後、王明憲は、いつも一人でぼんやりしていた。妻は、「何をしているのかい？」と聞くと、彼は、「師父と相談している。師父が『圓満成就』が近づいたと言ってくれたのだ」と答えた。妻は、でたらめだと思ったが、危険が近づいてくると気がしなかった。
1999年4月20日、妻が、田から家へ帰ってから、夫の王明憲が首をつり自殺したと発見した。助けようとしたとき、すでに、死んだのである。隣の人は、このことを知って、みんな惜しく感じた。1999年、王明憲は49歳であり、娘はまだ、小学生であった。
