“大法を修行し、私の肝臓病と胃腸病は消えた、大法は不思議だ!師父は私の身体を浄化してくれ、無病な状態にしてくれた、師父に感謝する!私はずっと師父に従い修行を続ける!”一人の反邪教ボランティアとして、筆者は多数の法輪功陶酔者と接触したが、彼らのこうした声をよく聞く。その特徴からこうした陶酔者を“身体受益型”法輪功会員と呼ぶ事が出来るが、この種類の人は集団の中でも多数であり、こうした陶酔者に対する矯正はその心理の軌跡の共通性と個性を総合的に分析し、善意友好的な態度を以って、いろいろな角度から見透かし、忍耐強く説明して彼らの認識が戻るのを促さなければならない。
1.“身体受益型”法輪功陶酔者の心理の軌跡
(1)恩恵心理。“身体受益型”法輪功陶酔者は健康面では長期間不十分で、多くが慢性病で困っている。従い、彼らは強健な身体の美しさに強烈な願望を持っている。同時に、彼らは科学的精神を欠き、迷信思想がひどい。法輪功を修行後、主観的には身体の各機能が良くなったと感じて気持ちも良くなり、李洪志に対して感謝尊敬し、“学法”に加えて“精進”により、法輪功の修行をすれば病気しないという現実逃避の最良の道となる。
(2)崇拝心理。修行が身体に一定の益をもたらした感じに加えて、李洪志の“修行は自ら、結果は師父から”といった説教から、身体受益型の法輪功陶酔者は李洪志に対して盲目的な崇拝を生む。李洪志を“師父”とし、法輪功の集団に暖かさを見出し、人生で不可思議な問題は法輪功理論と李洪志のいわゆる経文に答えを見出し、彼らは自分の運命が良くないとは思わず、却って幸いにも“仏法”を修行する縁があり、取りあえずの、偽りの現実逃避の心理バランスを得る。従い、法輪功は彼らが現実から逃避する最良の口実となり、修行が生活の重要な一部分となる。この期間、彼らは李洪志の“消業説”や“昇級説”や“円満説”を信じて疑わず、いわゆる“師を助けて法を正す”を断わりきれず無自覚的に“法輪功”の非合法活動に入って行く。
(3)応報心理。修行で利益を得る感覚は往々にして修行の初期に生まれ、時間の推移に連れて徐々に薄れ、内心の堅守が取って代わる。長期間李洪志の邪説に浸ると、李洪志が“神”であり“宇宙の主仏”と認識するようになり、李洪志の言う通りすれば師父の“法身”が自分を護り、身体を調節し、運命を決め、“業力”を消し、仙人のように道を得て成仏出来る、と信じる。逆に、大法を疑ったり師父に不敬だと神の処罰を受ける。現実の表現では他人と普通に交流している時は平和で仲が良いが、もし李洪志が良くないと話すと彼らは怒るか或いは不安を表わし、ひどくは意見が違う者を“魔”とみなす。
2.“身体受益型”法輪功陶酔者の矯正方法
“身体受益型”法輪功陶酔者は、李洪志の言論、行為及び目的を分割し、いわゆる仏教気功の威力を深く信じ、現実に向き合わず、更には李洪志の良くない点を考える事無く、法輪功邪教組織の腹黒い魂胆を承認してしまい、彼らは自分の生命は師父から賜わり李洪志が生まれ変わらせたと認識し、法輪功に対し強い依頼感がある。矯正の際にはその誤まった共通の理念の排除をベースに彼ら個別の特徴と表現形式から切り口を探さなければならない。
(1) 身体受益現象の客観的評価。仏法修行は古くから有り、我が国には深い伝統文化の基礎と大衆の基礎がある。仏法修行は身体の生理的機能を調整し、一定の方法で自己の雑念を抑制し、心理の調整を通して生理に影響させる過程であり、人は精神が良ければ病は自ずから軽くなり、心理面で負担は無く、気分が楽になる。李洪志は“法輪大法”は仏法であるとし、修行者に法輪功を仏法の気功として修行させる。原則として誤りだが、法輪功陶酔者は伝統文化の仔細が欠如しているため、信じて疑わず、法輪功の説法が全て新鮮で、伝統にも合致しているようで精神的に奮い立つ。同時に、李洪志は生活の中の思い通りにならない事や身体の病通は“消業”或いは“昇格”のため必ず通過しなければならない“関門”であり、全て“好い事”だと言う。こうした理論的指導の下、法輪功陶酔者は一種の自己欺瞞である“精神勝利”を獲得し、だんだん正常な思考方式を失っていくものの、精神的には“解圧”効果が得られ、腹を立てずかっとせず、生理状態は一定の変化を見せる、これがいわゆる“修行が病を治す”本当の原因なのである。一言で言うと、修行の不思議さではなく、心理作用にあるのである。
(2) 健康養生教育の展開。矯正過程で“身体受益型”法輪功陶酔者は口々に自分が如何に不思議に健康を回復したかを述べ、あらゆる事例を列挙してその真実性と正確性を証明しようとする。この問題を打ち破るには道理の外側から内部に浸透させる方法で行なう。修行後身体が良くなった原因の説明として、第一は疾病が発生した原因、例えば生物的要因、遺伝的要因、先天的要因及び免疫的要因など。第二はよく見られる疾病の病理分析、疾病は各々発病メカニズム、病理の変化及び治療手段がある事。第三はどのように養生するか、食事の内容、適度な運動、心のバランスなど。ここでは多くの医学的知識に係わり、説明時には矯正対象個人の実際状況(学歴、洞察能力、職業など)と組合せ、言葉は平易に、変化に注意し、“馬の耳に念仏”を避けて焦らない。
(3) 事実で嘘を打ち破る。“身体受益型”法輪功陶酔者は考え方が閉鎖的で、加えて法輪功ホームページや仲間から一方的に洗脳され、多くの修行が病状を誤らせた本当の実例を覆い隠している。矯正を進める中で、事実を並べ、道理を説き、“法輪功”陶酔者が病気なのに医者にかからず生命が危険となった案件、長期の陶酔で精神に異常をきたした案件、家庭に災難をもたらした案件を列挙する。例を挙げるなら身近なところから遠いところへ、例えば最近公表された肖新力や最近数年間に亡くなった林逸明、呉凱倫、李大勇、李継光などを挙げる。李洪志が長春で医者にかかり、米国でスピード違反で処罰されたといった真相や、特に李洪志本人の十数年来の写真を比べて老化の真相を説明し、事実を用いて“主仏”を祭壇から引き降ろす。
実際は、同じ“身体受益型”法輪功陶酔者は各々状況が異なり、それこそ一人が一つの状況である。心理矯正で彼らの邪教思惟方式を変えるには、一ヶ所を突破すればそこから全部に波及し、一事が万事の効果が得られる。