17日に発表された情報によると、今年の上海国際映画祭では、すでに発表された「天の茶助」の他に、「味園ユニバース」、「滝を見にいく」、「深夜食堂」、「百円の恋」、「さいはてにて やさしい香りと待ちながら」、「紙の月」、「ジヌよさらば かむろば村へ」、「夫婦フーフー日記」の8本の日本映画が上映される。第18回上海国際映画祭は6月13日―21日に開催予定で、海外作品の上映も同時期に行われる。チケットは6月6日より販売開始予定。新聞晨報が伝えた。
日本は世界指折りの映画制作国の1つ。日本映画は長い歴史を持っており、黒澤明や小津安二郎など世界的な巨匠を輩出した。質、量のいずれをとっても日本映画は世界のトップレベルであり、中国にも多くの日本映画ファンが存在する。
日本の変遷を描く「味園ユニバース」
中国にも多くの日本映画ファンがいる。毎年の上海国際映画祭では、恒例の日本映画ウィークが行われるほか、別枠でも日本でヒットした、あるいは好評を博した新作映画が複数上映されており、日本映画ファンの注目を集めている。今年も様々なジャンルの日本映画が銀幕で上映されるとともに、日本の人気スターが上海を訪れる予定だ。
山下敦弘監督の作品「味園ユニバース」は、人気アイドルユニット?関ジャニ∞の渋谷すばるが主演を務め、新世代の人気女優?二階堂ふみがヒロインを演じる。本作品は歌うこと以外すべての記憶を失った若い男とバンドのマネージャーの少女が出会い、男の天才的な歌唱力を発掘するという物語。懐古的な雰囲気がただよい、山下監督の個性が存分に表現されている。
沖田修一監督の2014年の作品「滝を見にいく」は、ツアー旅行に参加した7人の中年女性が、旅の途中でツアーガイドとはぐれながらも、山中で美しい滝を見つけるという物語。本作品は演技経験が全くない一般人が出演しているが、監督の指導のもと、プロの俳優にも引けを取らない演技を見せており、繊細な描写により7人の女性の性格や特長がうまく表現されている。
「百円の恋」は、大学を卒業したばかりのまるで「何も出来ない」女の子を主人公に、日本社会の底辺の人間模様を描き出した作品。
「さいはてにて やさしい香りと待ちながら」は、中国台湾の女性映画監督?姜秀瓊(チアン?ショウチョン)の作品で、台湾の文芸作品的情緒が垣間見える。映画は女性独特の視点で展開され、見知らぬ人同士だった女性たちが、誤解や偏見を経て、互いを理解し支え合う関係になるまでの変化を強調した作品となっている。