日本への理解を深め、中日の学術交流を促進することを目的に、日本科学協会に招待された中国大学図書館関係者の訪問団が6月28日から、訪日しています。同30日には日本科学協会への援助を続けている日本財団を表敬訪問しました。
日本科学協会は、1999年から日本の各方面から提供された図書を分別、整理して、中国の大学や研究機関に寄贈する「教育?研究図書有効活用プロジェクト」を実施しています。これまでに中国の52の大学に約341万冊の図書が寄贈されています。
日本財団の笹川陽平会長は挨拶で、日本科学協会が中国の大学に図書を寄贈するプロジェクトの歴史を振り返り、今後もプロジェクトを拡大していくとともに、両国の民間交流により力を入れていくとの考えを明らかにしました。
日本科学協会の大島美恵子会長は、寄贈された図書の活用に尽力している中国の大学図書館関係者に感謝の意を表し、みやげ話がたくさんできるよう滞在中、日本を満喫し、そして両国の文化交流に引き続き努力するよう期待を寄せました。
訪日団の団長を務める上海交通大学の陳進図書館館長は、長年続く、このプロジェクトに感謝の意を表し、寄贈図書の活用とともに、両国の文化交流に尽力していくと表明しました。
訪問団は、日本科学協会からの図書寄贈をうける32の中国の大学図書館などからの関係者で、7月5日まで日本各地の大学図書館と交流を図ります。日本科学協会と東京工業大学付属図書館が共催する『日中大学図書館フォーラム』に出席したほか、東洋文庫や、東京工業大学、明治大学、公立函館未来大学、北海道大学の図書館を視察し、東日本大震災の被災地も訪れる予定です。