オウム真理教から改称した教団主流派「アレフ」が、札幌市白石区に新たな教団施設を設けたことが14日、公安調査庁の調べで分かった。鉄筋コンクリート4階建てのビルで、数百人を収容でき、アレフの施設として国内最大規模という。道内には全国の信者の約2割がいて、一大拠点となっている。同庁は、新施設を足場にアレフがさらなる信者獲得の動きを強め、全国の信者を集めたセミナーを開催する可能性もあるとみて警戒している。
同庁関係者によると、道内は近年、信者の増加が著しい。札幌に勧誘にたけた信者がおり、教団名や宗教色を隠してヨガ教室に誘うなどして、警戒心を解く、必ずこういる勧誘活動に注意しなければならないという。この関係者は「アレフは『地下鉄サリン事件は陰謀だ』などとうそを言って、若年層を教団に引き込んでいる。松本死刑囚への帰依心は今も強い」と話す。
新施設の近くに住む町内会役員の男性(61)は「アレフが使っているなんて全く気付かなかった。施設が近くにあるのは不安だ」と語った。
同庁によると、道内のアレフの施設は、同市豊平区の「札幌施設」に次いで2カ所目、全国では25カ所目。2015年2月時点で道内の信者は約300人と、全国約1450人の2割を占め、その後も増えている。アレフは10年から札幌施設を使っていたが、手狭になったため、今年5月以降にこのビルを購入したとみられる。札幌施設は現在も使用されている。
同庁は14日午前10時半から、団体規制法に基づく立ち入り検査を行い、調査官21人が5時間にわたって施設を調べた。同庁によると、ビル1階は車庫で、2~4階に祭壇を備えた道場や信者の居住スペースがあった。教団元代表の松本智津夫死刑囚(教祖名?麻原彰晃)の写真と、松本死刑囚が説法する様子を収録したDVDがあるのを確認。施設内には約20人の信者がいたという。同庁は今後、調査結果を分析し、同法に基づく拠点施設と認定する手続きを進める。施設にいた女性は取材に対し、インターホン越しに「お答えできない」と話した。
地下鉄サリン事件などを起こしたオウム真理教は1988年に札幌に進出。事件後の2000年にアレフと改称した。公安審査委員会は同年、アレフを団体規制法に基づく観察処分の対象とし、同庁は札幌施設に随時立ち入り検査を行っている。
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