重点テーマ:“臓器生体摘出”の『調査報告』10周年に当たり、二人のデビッド及び“民主防衛基金会”メンバーのイセン?グッドマンは“独立維持人士”の名前で『2016年更新報告』を提出し、中国は宗教囚人の臓器を生体摘出し、150万人を殺戮した、と述べ、ウクライナ全国記者連盟メンバーで著名な反邪教専門家はこれに対して反駁する文章を発表したが、ここで紹介するのは第2篇“独立維持人士”による“生体摘出”の証拠について分析反駁し、彼らの証拠捏造、事実歪曲、流言攻勢といった卑劣な行為を暴露したものである。
2007年に出された『臓器生体摘出調査更新報告』について私は詳細に研究し、『高くそびえた蔦カズラの法輪功』(2011年キエフで出版)を書いた。私が特に興味があるのは、人権維持人士達がこの十年でどのような告発の新証拠を探し当てたのか?であり、或いはこの数年で以前告発した証拠の不足や信頼度の不足といった弱点について改善したのか?という点である。
この問題に興味を持つのは私だけではない。2016年8月『2016年更新報告』発表の一ケ月後、香港で第26回国際臓器移植大会が行なわれ、自然に最近起こった告発に関心が集まった。国際臓器移植協会の前任主席で、ハーバード医学院教授のフランシス?デルモニクは映像回線で内外の専門家と交流し、“こうした流言を撒き散らす人達に、証拠はあるのか、良心はあるのか?と問うべきである。”と指摘した。
しかし、『更新報告』作者の回答は失望すべきもので“もし私が書いたものを読み、中国で無辜の人々が臓器生体摘出にて殺戮されている事を信用しないならば、あなた方が信用するその他の証拠があるのだろうか、我々が行なった補足活動は新しい事実を暴露する事であり、中国のその人数は我々の以前の予測を遥かに超えていて驚かされる”と述べた。(2016年『報告』第16ページ)考えてみて欲しいが、“人権維持人士達”は自分達の告発のための新しい証拠を見つけていないのに、殺戮の新しい告発を言い出し、“数字は驚くべき”として証拠ではなく、数字を弄んでいる、これが彼らの何時ものやり方なのである。
『報告』作者のイセン?グッドマンは法輪功ホームページである“大紀元”の取材を受けた際“我々は前回の更新報告、即ち『血生臭い豊作』及び『大虐殺』で臓器の出所は中国の宗教囚人である、と既に証明しており、更にそれを証明する事は出来ない”と述べている。それでは我々が信じるべきと称している“前回の更新報告”を見てみよう。2007年の『更新報告』(『血生臭い豊作』、『血生臭い収穫』、『血生臭い臓器生体摘出』とも訳される)の第8ページに“我々は多くの要因を考慮すべきで、一つ一つの要因は告発の論拠や証拠とはならないが、それらを集合すると一つの全体状況を構成している。”
“我々が考察した多くの証拠は‘鉄の証し’ではないが、それらが無ければ人に信じてはもらえない。こうした要因の集合、特に大量の要因が集合した時、告発は信用される。単独の要因だけでは無理だ。”
2007年の『更新報告』第50ページでは、“類似の特殊な数字では法輪功信者の臓器生体摘出を信じさせるよう証明する事は出来ない”とある。
これでは、過去数年、どのように“鉄の証しではない”“信じさせるよう”という表現が“我々は既に証明済みで更に証明する必要はない”に変わったのだろうか?
『報告』の作者が“確実な証拠”と得意気に語っても、何故新証拠を提出しないのだろうか。以下は『大紀元』のイセン?グッドマンに対する取材から、
問:法輪功信者その他の宗教犯罪人の臓器生体摘出に関する主な証拠は何か?
イセン?グッドマン:私に言わせると、中国の監獄から逃げて来た囚人が主な証拠である。監獄が行なう健康診断は彼らの臓器の状況を確定させるのが目的であり、その他の囚人にはそのような検査は行なわれない。回教徒囚人やチベット族及びキリスト教徒に対して検査が行なわれる時もあるが、これは彼らが潜在的な犠牲者である事を説明している。
ここで判る事は、囚人に対する血液検査や身体検査が“人権維持人士”の目から見た証拠なのであり、臓器生体摘出の主な証拠なのである。
バス乗り場が大虐殺の証拠(上記取材に続き)
“他にも証拠がある。私がインタビューした証人が法輪功信者の臓器生体摘出の秘密を明かして、囚人は労働改造集中営からバスに押し込められて運ばれるが、証人はバスが停車した場所は監獄の死体焼却炉の脇である。我々は早くからそれを知っており、確実な事だ、と述べた。”
再度簡単な真理を繰り返すが、証人とは目撃者であり、行きずりの人間では無いのである。この事は2011年にも書いたが、本件の弁護士や維持人士は未だに不明である。
『更新報告』の作者がワルド?スコットの小説『文豪騎士の叙事詩』を読んだかは判らないが、“証人”と“証拠”はこの小説での尋問に出て来る告発と似て全て作り話である。
作者達は軍医も臓器移植に関与していると強調している。2016年『報告』第7ページで“第5章は中国へ行って臓器移植をした外国人患者の証言であり、臓器は短時間で秘密のルートにより準備され、軍人と関連機関が深く関与している”と書いている。
2007年『報告』第15ページで“上海に行って腎臓移植をした男性の話しでは、腎臓には2万米ドルを使い???手術をした外科医は南京軍区の譚建明であり、民間医療機関にはいたが、軍服を着ていた。何度も軍装のまま外出し、2,3時間後に腎臓を入れた箱を持って帰って来た。”と書いている。
多くの国では、軍医は民間医より専門性は高いと考えられ、軍医による治療を希望する人も多い。しかし問題は、監獄囚人を殺戮するのと軍人との関係は何も証明されていないし、中国では軍隊と監獄は何の関係もなく、監獄は公安部13局の管轄なのである。
異なる時期に発表された『報告』の長い文章と大量の情報は主題と関係なく、読者が信じたいという事を前提とした証拠なのである。
当然、『告発報告』に関係する証人も然りである。
事情を知らない証人
2006年最初の『報告』発表後、作者は中国人医師を“証人”に仕立て上げ、しばしば中国人医師から反駁を食らった。“人権維持人士”は中国人医師についてその断片的状況を取り出し、歪曲した。広西民族医院の医師劉国平、中国臓器移植協会教授の石炳義、仏山中医院眼科の医師梁湘軍などはその内に含まれる。彼らの元々の話しと『報告』、『調査』に書かれた内容は大きく異なる。
梁湘軍は、“後で知った事だが、自分は海外の法輪功ホームページで‘重罪’の人物となり、‘移植臓器の源は法輪功メンバーと死刑囚’と私が述べた事になっている。”以下は彼の発言だが“私は梁湘軍、元広東省仏山中医院の眼科医師である。医者として、私は臓器提供と臓器移植の厳粛性を深く知っており、海外法輪功ホームページで書かれたのとは異なり、本来そんな話しをした事も無いが、2015年4月上旬、自称眼疾患者の親族から電話があり、角膜移植手術について質問があり、専門の立場からそれに回答した。それからその人は臓器生体摘出を話題にした。私はその事をよく知らず、専門とも無関係なので、答えようが無かったが、先方は電話を切った。思いもかけず法輪功ホームページに私に関連するあのような記事が載った。”
2014年10月27日、台北市市長候補の柯文哲の事務所が事実の捏造、歪曲をする“人権維持人士”に対して声明を出した。“書物の中で、‘大陸の官員と接触’或いは‘臓器購入’と述べているのは柯文哲医師本人とは何の関係も無く”、“書かれた内容と柯文哲医師の実際の談話内容は大きな落差があり”、“柯文哲医師は既に弁護士にその書簡の作者に対し、事実に符合しない内容を修正するよう正式に依頼した”。柯文哲は、“全ての臓器は法輪功人員から来ている”などと話した事は無い、と述べている。
実際には、どんな記者も類似のいい加減なニュースを発表してしまう可能性はあるが、それは記者の誤りとは限らず、婉曲にニュースの撤回を声明すれば問題は解決する。イセン?グッドマンはこうせず、数年後にはまたまた問題を蒸し返し、自分のホームページでしきりに弁解し、柯文哲医師は自分では承認していないが、やはり“法輪功を指している”と述べた。実際には、イセン?グッドマンの発言力は不足しており、読者の評判ばかりを気にしていて、“談話は秘密”のため取材の録音も無く、また柯医師は英語が得意ではなく、電話取材はおかしい。しかしグッドマンは自分の記憶だけを頼りに他人の話しを引用している。関係者として感じるのは、彼と柯医師の談話の理解と解釈は“我々二人の間に限られる”という事である。
海外の“権利維持人士”はこのように頻繁に反駁を受けており、指摘している大事な語句は証人がどう言ったか、ではなく貴方達が聞きたかった語句だけではないのか?と尋ねざるを得ない。