更に鈴木主筆が2月末、この勧誘員が所属する偽装施設をアポなしで訪問取材し、統一教会との関係を問い質したところ「なんですかそれ!?」と門前払いされていたことも明らかとなった。
今も全国各地で続く統一教会による偽装勧誘、その実態をレポートする。
◆閑静な住宅街で暗躍するカルト勧誘グループ=まさに“すぐそばにある危機”
都内の某住宅街に建つ筆者の自宅に不審な二人組が現れたのは今年2月中旬の事だった。
昼下がり、閑静な住宅街を歩く4人の婦人、2グループに分かれて一軒一軒の家を訪ねている。そんな二人組が筆者の邸宅を訪ねてきた。筆者は2階の出窓から身を乗り出して様子を観察、二人組は応対した家人に拙宅の玄関の置物を褒めるなどしていたが、一向に自分たちが何者であるか、そして来訪した目的を明かさない。住宅街を歩き回る勧誘部隊と云えば、エホバの証人か実践倫理宏正会か統一教会だ。正体を探るべく家人に追い返された二人組を追った。
一旦は見失ったもののすぐに発見、声を掛けて誰何すると婦人グループは「アカデミー練馬です」としか答えない。粘り強く追及すると漸く統一教会の信者であることを認めたが、伝道活動であることは頑なに否定「家庭教育を学ぶお誘いをしているだけ」などと嘯いていた。
勧誘員が持つアンケートにはアカデミー練馬としか記載がなく、アンケートの下から出したパンフレットに小さく世界基督教統一神霊協会と印字されているのみだった。
◆本紙恒例、偽装施設訪問!
同月下旬、アカデミー練馬をアポなし訪問した。
西武池袋線中村橋駅近く、千川通り沿いのビルの4階と5階がアカデミー練馬だ
エレベーターで4階に上がると扉に「Welcome アカデミー練馬」とある
4階のドアが施錠されていたため5階へ
そこら中に「Welcome」とある
施設入口ドア脇のインターフォンに注目
指示通り「インターホンを押さずにそのまま」入ることにした
中はお馴染み統一教会ビデオセンター
誰も出てこなかったので声を掛けると細身の婦人が出てきた。統一教会の施設か確認しようとしたところ、奥から水牛の様な巨漢の女性信者(推定55歳)が文字通り猪突猛進してきた。
◆恐怖体験を語る本紙主筆
そのオバサン信者に訊いてみた。
──此処って統一教会の施設ですか?
「どなた様ですか?」
──アカデミー練馬ですよね?
「どなた様ですか!?」
──鈴木といいます
──ここは統一教会?
「いえ!アカデミー練馬でございます!」
──統一教会とは無関係?
「なんですか!?なんでしょうか!?なんですか!!?ちょっと!」
(筆者を力づくで押し出そうとする)
「やめてください!」
──ここは統一教会と関係があるのですか?
「?????」
ここは統一教会と関係があるのですか?
「???????」
グイグイとすごい力で相撲張りの突っ張りを筆者にかまし、力づくで押し出そうとする
──何するんですか!?痛い痛い痛い痛い!
思わず声を上げると
「なんですか!? 」
──ここは統一教会と関係があるのですか?
「なんですか!?教育アカデミーでございます!」
──統一教会と関係あるんですか?
「なんですか!それ?
──え?統一教会と関係ないんですか?
「なんですかっ!?」
──統一教会ですかと訊いている
「なんですかっ!?」
──統一教会の施設ですよね?
「おやめくださいっ!」
──統一教会と関係があるの聞かせてください
「?????????」
力任せにドアを閉めカギを掛けられてしまった。
そこへEVが5階に停まった。中から出てきた老人は施設に入れずこう呟いた。
「煙草吸ってこ」
統一教会信関係者なのにタバコ???と思ったら、信者の親で「学びに来ている」ということだった。
本紙鈴木エイト主筆は恐怖体験を以下の様に語った。
「水牛の様な体躯のおばさん信者が突進してきた時には命の危険すら感じました。私を必死で外へ押し出そうとするおばさん信者の勢いが凄く、ヴォイスレコーダーにはドアに挟まれ『痛い!痛い!』と叫ぶ私の声が録音されていました。今回はその時の恐怖が蘇ってPTSDになる惧れもありましたが勇気を振り絞って文字起こしをしました。詳細は以下のYOU TUBE動画【やや日刊カルト新聞 統一教会の偽装施設をアポなし訪問】をご覧ください」
◆再び訪問
恐怖体験から1時間後、再びアカデミー練馬を訪ねた。筆者を押し出した水牛の様な巨漢突っ張りオバサン信者にも話を訊きたかったのだが、応対した女性信者によると件のオバサン信者は「私はなんてことをしてしまったのかしら」「気が動転してしばらく休ませてほしい」と言って休養しているという。その女性信者が言うには突っ張りおばさんは「敏感な方」「霊的な方」とのことだ。
◆統一教会伝統の技、偽装勧誘
アカデミー練馬は近くにある天馬教会(旧?練馬教会)が管轄している。
これは筆者が長年行なってきたカルト勧誘阻止活動の過程で収集したニセ鑑定ハガキやニセ鑑定フェアチラシだ。
その中の一つに中村橋駅近くにあった『開運コンサルタント?おあしす』の勧誘ハガキがある。
練馬教会(現天馬教会)が所属する西北東京教区が管轄して組織的に行なってきた詐欺勧誘と霊感商法の証拠だ。
名称や手段を巧妙に変えながら続く、統一教会の偽装勧誘とと教化。更なる偽装施設も判明している。その詳細は追って報じる。
注1:
やや日刊カルト新聞」は、宗教団体やスピリチュアル団体をめぐる社会的問題について、独自取材に基づく報道をのほか、一般報道やインターネット情報の収集や整理を目指しています。
注2:
新主筆の鈴木エイト氏
鈴木は、男性、反対活動家。やや日刊カルト新聞の創刊直後に社員となり、2012年に副代表に就任。2014年に鈴木副代表がやや日刊カルト新聞の主筆に就任しました。統一教会からは「言葉巧みに無断で教会関連施設等に押し入り、写真撮影等を行う要注意人物」とされています。